自作キーボードカルチャーとビジュアルデザイン
はじめに
この文章は、自分が今までキーボードに関わる狭間で行ってきたデザインワークの振り返りと共に、これまで付き合ってきてくれた自作キーボードの変人達に感謝の意を込めて残すものです。
と共に自作キーボードアドベントカレンダー12/10の担当分記事です。
キーボード味が薄めですがよろしくお願いします。
キーボー道 ロゴグラフィック
まだ日本で今のように「自作キーボード」という単語が本当に一般的じゃない数年前、僕は何故かキーキャップを作ってました。それと抱き合わせるように作ったのがキーボー道グラフィックです。
当時キーキャップ作る人なんか誰1人としていなく、Twitterで知り合った人が当時出展したデザフェスに来てくれたのはとてもよく覚えています。キーキャップだけでは、心許ない!と思ってお土産に…と思ったのがこのロゴを使ったステッカーでしたが、何故か海外から200枚発注が入って妻と夜な夜な内職したのはいい思い出。
亜種がたくさんあって、色々作りましたが、ステッカーの生産のし易さからこの形が最も多く利用されました。たまに海外の打鍵Youtube動画に貼っているキーボード出てきたりして驚く。
Coffee with The keyboardグラフィック
オタクイメージが強いキーボードをどうにかオシャレ風にできないかと考えた末、生まれたグラフィックです。当時、自作キーボードのカルチャーは、本当にマイノリティ中のマイノリティだったので少しでも興味を持って欲しい!と思って作っていた経緯もあります。
コーヒーがマグカップを一時売っていましたが、結構気に入っています。
最近は、某ブランドでもキーボードグラフィックが正面に印刷されたTシャツもあったりするので、内心パクられた!と思っていません。
Helix ロゴグラフィック
グラフィックオーナー:
日本の自作キーボードを一変させた歴史的な自作キーボードPCBです。
誰かロゴとか作ってくれないかなー、と募集をかけていたところに手を挙げて参加してみました。初めてのキーボードPCBにプリントされることを想定したロゴグラフィックです。螺旋のイメージを、という希望があったのでラインが交差させ、捻りのイメージを付け加えました。当時α版とβ版があった為、それぞれ変体カタカナで「ベータ」と「アルファ」を作っています。当時は全変体カタカナで作った案もありましたが自主的にボツにしました。
何はともあれ、PCBに自分の作ったグラフィックがプリントされているととても不思議な気持ちになる事をこの時初めて感じました。ちなみに裏面に入っているイラストは「ベータ版」から生まれた「ベタベタ小僧」と呼ばれています。実写版攻殻機動隊を観ながら作りました。
PlusTK2S ロゴグラフィック
グラフィックオーナー:
誰かサークルロゴ作ってくれないかなー、とぺかそさんが募集をかけていたところに手を挙げて参加してみましたのその2です。サークルから発行されている薄い本やマニアックで熱いCDにプリントされているロゴです。
当時読みづらくても意味がそこに含まれていればそれでもいい、という考えで作ることにハマっていましたが、初稿があまりにも読みづらすぎてボツを喰らいました。
あまり、グラフィックを斜めに傾けたりしないのですが、今回「2」の傾きがとてもしっくりきたので採用してます。その他、線を二重にしたりと色々手法を用いてて、あまりそういうことはしないので、個人的には珍しいロゴかと思います。
ホギィシンボルグラフィック
もともと自作キーボード界隈で使える仮想通貨として誕生したホギィですが当時、ホギィのシンボルマークデザインが募集されました。その際に作った案ですが、残念ならが採用ならず。個人的には好きです。没になったのでオーナーは私。
Helix pico ロゴグラフィック
グラフィックオーナー:@pluis9さん
これはとても悩みました。元々の「Helix」という大きな母体がありながらそこからの派生で異なる個性を持ったキーボードにつくロゴです。もう文字にしただけでも難しい。ひたすら何案も作って試行錯誤しました。阿佐ヶ谷駅にあるタリーズでずっと悩んでた思い出があります。
ピコッと言う音のイメージをそのまま形に落とした、というのがもっともらしい説明かなと思います。
縁キーボーファクトリー ロゴグラフィック
グラフィックオーナー:
この頃、自己満足で「シャカリキ☆鍵盤道」というキーボードバトル物の小説を書いていました。面白いことにこの物語には、現実に実在する自作キーボード工房「縁キーボードファクトリー」が出てきます。
物語上のイメージグラフィックであり、現実世界のイメージロゴグラフィックだったりして面白いです。
小説内の縁は、メインを和装としたいわゆる道場一門の若長として登場しますので、1パターンは渋めの漢字を使ったグラフィックにしています。もう一種類の方は、あくまでも縁の可愛さを全開に出したポップな形をイメージしています。
実は、前者の渋い方は微調整入れたかったのですが、それをする間も無く機会を逃してしまいました。残念!
シャカリキ☆鍵盤道 ロゴグラフィック
イベント用に作成した縦型のロゴグラフィックです。本当のタイトルロゴグラフィックではなく、あくまでもグッズのひとつとしてのロゴグラフィックです。
星のモチーフが好きなのであしらってあります。
ゆるキー限定版やパープルホロ版等数パターンか種類があります(鍵の下にあるマークで判別できます)。今は作っていません。オーナーは小説作者の私(Altermoveとの共著)。
Lime40 ロゴグラフィック
グラフィックオーナー:@eucalyn_
自由なイメージでよろしくお願いと頼まれたLime40ロゴです。Lime40とはeucalynさんが設計中の有機的デザインの分離型キーボードです。
名前から勝手に果物のライムを想像しましたが、そこまで果実感あるわけでもなかろうと曲線を多用して作成しました。なんというか昔のファンタのようなロゴのイメージですね。初めてiPadで作ったロゴです。
VoIDキーキャップレジェンド グラフィック
キーキャップ企画:
Altermoveが手掛けたキーキャップ用レジェンドグラフィックです。元絵を私が手書きで起こして、それをAltermoveがデジタルで再起こししてます。なるべくアナログの不安定感を出す為に整列ツールみたいなものは使っていません。
最近、結構このキーキャップセットをつけているキーボードをよく見るので嬉しいですね!やはり🍍のキーが1番好きです。グラフィックとしてのオーナーは私とAltermove
UraNumatreus ロゴグラフィック
グラフィックオーナー:
なんか雑なロゴ案ください、と言われたので雑な線画を指で描いたのを送った数ヶ月後に、あの線画を欲しいです、と言われ、急遽清書したロゴグラフィックです。
多分、オフィシャルで公に使われている私がデザインしたロゴの中では1番読みづらいロゴに仕上がっていると思います。太い線が好きなので割と良いなぁと個人的には思ってます。
まとめ
結局のところ、自分の作ってきたものの紹介で終わるわけですが、今後も何か自作キーボードを絡めたグラフィック周りのとこに足先を突っ込んで潜んでいけたらと思いますし、すでに多数の素晴らしいメイカー達が豪腕を奮っていますのでひっそりと遠くから見るでもいいかなぁととも思います。
皆さんの魅力的なキーボードのパワーで、キーボードが「カッコいい」とか「可愛い」とか言われるようになったのでバンザーイですね。
たまにグッズとか売ってます↓
その他供養跡地
Tシャツグラフィック案などいろいろありますのでここで供養します